この記事では、ラ行変格活用(ラ変動詞)の見分け方と覚え方を徹底的に分かりやすく解説しました。
定期試験・大学入試対策として利用できるので、ぜひ参考にしてください。
目次
ラ行変格活用(ラ変)とは?
ラ行変格活用は「ら・り・り・る・れ・れ」と活用し、「あり」「をり(居り)」「はべり(侍り)」「いまそがり」の4語が基本となります。
「いまそがり」は、単語の一部がなまって「いまそかり」「いますがり」というときもあります。
それぞれの単語の意味は以下の通りです。
ラ変動詞の単語の意味
- あり
- (意味:ある)
- 居り
- (意味:ある)
- 侍り:「あり」「居り」の丁寧語
- (意味:あります)
- いまそがり:「あり」の尊敬語
- (意味:いらっしゃる)
ラ変動詞「あり」「居り」「侍り」「いまそがり」の活用表も確認しておきましょう。
基本形 | 語幹 | 未然 | 連用 | 終止 | 連体 | 已然 | 命令 |
あり | あ | ら | り | り | る | れ | れ |
居り | 居 | ら | り | り | る | れ | れ |
侍り | 侍 | ら | り | り | る | れ | れ |
いまそがり | いまそが | ら | り | り | る | れ | れ |
基本形 | 語幹 | 未然 | 連用 | 終止 | 連体 | 已然 | 命令 |
あり | あ | ら | り | り | る | れ | れ |
居り | 居 | ら | り | り | る | れ | れ |
侍り | 侍 | ら | り | り | る | れ | れ |
いまそがり | いまそが | ら | り | り | る | れ | れ |
通常、動詞の終止形は、「書く」のように末尾がウ段になります。
しかし、ラ変動詞は「あり」「居り」のように、終止形の末尾が「り」になる点に要注意です。
【例文】
祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。(平家物語)
【現代語訳】
祇園精舎の鐘の音色には、諸行は無常であるという響きがある。
【解説】
「あり」はラ行変格活用の終止形。
ラ変動詞と紛らわしい動詞
ワ行上一段活用の動詞「居る(訳:座る)」と、ラ変動詞の「居り(訳:ある)」は別物なので、混同しないように注意しましょう。
ラ行変格活用の発展型
副詞「かく」と「あり」がくっついた「かかり(訳:このようである)」や、副詞「さ」と「あり」がくっついた「さり(訳:そのようである)」もラ変動詞の一種です。
ただし、「かかり」や「さり」が文法問題で直接問われるケースは稀と言えます。
ラ変動詞の発展型
かかり:「このようである」
さり:「そのようである」
一問一答!ラ行変格活用を覚えよう!
一問一答集を何度も繰り返すことで、確実に文法事項を覚えることができます。
※それぞれの問題をタップ(クリック)すると、解答解説が表示されます。
【問題1】ラ変動詞は「ら・( )・( )・( )・( )・( )」と活用する。
【解答】ら・り・り・る・れ・れ
【問題2】ラ変動詞は( )、( )、( )、( )の4つである。
【解答】あり・居り・侍り・いまそがり
まとめ:ラ行変格活用のポイント
- ラ行変格活用は「ら・り・り・る・れ・れ」と活用する!
- ラ変動詞は「あり」「居り」「侍り」「いまそがり」の4つ!
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