古典文法入門【第2講】~【第6講】では「四段・上二段・下二段・上一段・下一段」と正格活用を解説してきました。
ここからは正格活用に対して、変格活用を確認していきます。
変格活用とは、不規則に変化する古文動詞のことです。
変格活用は語数が限られているので、楽に覚えられるのが特徴です!
目次
カ行変格活用(カ変)とは?
カ行変格活用(カ変)は、変則的に活用する、カ行の動詞です。
読んで字のごとく、「カ行」しかありませんので、他の行になることはありません。
カ行変格活用をする動詞は、「来」の一語のみです。
ただし、「出で来・まうで来・帰り来・満ち来」といった複合動詞も存在します。
複合動詞は単語の一部に「来」を含むので、そこからカ変動詞だと見分けますよ。
早速、カ変動詞の活用表を確認しておきましょう。
基本形 | 語幹 | 未然 | 連用 | 終止 | 連体 | 已然 | 命令 |
来 | 〇 | こ | き | く | くる | くれ | こ こよ |
出で来 | 出で | こ | き | く | くる | くれ | こ こよ |
基本形 | 語幹 | 未然 | 連用 | 終止 | 連体 | 已然 | 命令 |
来 | 〇 | こ | き | く | くる | くれ | こ こよ |
出で来 | 出で | こ | き | く | くる | くれ | こ こよ |
終止形が「くる」ではなく「く」である点に注意してくださいね!
また、命令形が2つある点もポイントですね。
「一問一答」でカ行変格活用の要点を暗記しよう!
一問一答集を何度も繰り返すことで、確実に文法事項を覚えることができます。
※それぞれの問題をタップ(クリック)すると、解答解説が表示されます。
【問題1】カ行変格活用の基本的な動詞は何か?
【解答】来
【解説】
カ変には、「出で来」などの複合動詞もありますが、基本的には「来」の一語のみだと考えて問題ありません。
【問題2】「来」を「未然・連用・終止・連体・已然・命令」に活用すると?
【解答】こ・き・く・くる・くれ・こ(こよ)
【解説】
基本形 | 語幹 | 未然 | 連用 | 終止 | 連体 | 已然 | 命令 |
来 | 〇 | こ | き | く | くる | くれ | こ こよ |
出で来 | 出で | こ | き | く | くる | くれ | こ こよ |
基本形 | 語幹 | 未然 | 連用 | 終止 | 連体 | 已然 | 命令 |
来 | 〇 | こ | き | く | くる | くれ | こ こよ |
出で来 | 出で | こ | き | く | くる | くれ | こ こよ |
まとめ:カ変動詞のポイント
- カ変動詞は基本的に「来」の一語のみ!
- ただし、「出で来」のような複合動詞もある。
- 複合動詞には必ず「来」が含まれているので、見分けるのは簡単!
- カ行変格活用は「来」の活用だけ覚えておけば大丈夫!
5種類の正格活用に加え、カ変動詞で6種類目の動詞を扱いました。
古文の基礎となる「動詞」は残り3種類なので、一緒にしっかりと覚えていきましょう。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました!
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