【3分で分かる】竪穴式石室と横穴式石室の違いを簡単にわかりやすく解説!

竪穴式石室と横穴式石室

この記事では、竪穴式石室と横穴式石室の違いを図解しながら簡単に分かりやすく解説しました!

結論から言えば、古墳時代前期~中期に見られるのが一人の遺体を埋葬する竪穴式石室であり、古墳時代後期になると家族墓的性格を持った横穴式石室が登場します。

目次

竪穴式石室と粘土槨

ここからは時代順に、最初に登場した竪穴式石室と粘土槨から解説します。

竪穴式石室

前方後円墳における竪穴式石室のイメージ
竪穴式石室のイメージ

古墳時代前期~中期前方後円墳ぜんぽうこうえんふん前方後方墳ぜんぽうこうほうふんに見られるのが竪穴式石室たてあなしきせきしつです。

竪穴式石室とは、縦に掘った穴に石の部屋を作り、そこにひつぎをおさめて上からふたをしたもの。

1人の遺体のみを納める「お一人様用」の造りになっていました。

竪穴式石室は大学入試で超頻出の重要用語。「たて」の字を間違えないように要注意!!

粘土槨

石室の代わりに、棺を粘土で厚くおお粘土槨ねんどかくという埋葬方法もあります。粘土槨も縦に穴を掘る形状で「お一人様用」の埋葬方法です。

竪穴式石室と粘土槨は、どちらも古墳時代前期~中期の古墳に見られる「お一人様用」の埋葬方法というわけです。

古墳時代前期~中期の古墳は「権力者1人だけ」を埋葬するためのものだった。
そのための埋葬施設が竪穴式石室たてあなしきせきしつ粘土槨ねんどかくの2つ!

横穴式石室

古墳時代後期になると、横穴式石室よこあなしきせきしつが登場します。竪穴式石室や粘土槨が「お一人様用」だったのに対し、横穴式石室は家族墓的性格を持っています。

つまり家族が亡くなった場合、遺体を追加で埋葬することができるつくりになっているんです。遺体を追加で埋葬することを「追葬ついそうする」といいます。

横穴式石室の構造

横穴式石室は、下図のような構造をしています。

円墳における横穴式石室のイメージ
横穴式石室のイメージ

下図のように、入り口にするふたを閉塞石へいそくせき、トンネルのように横に掘った通路を羨道えんどう、棺をおさめる部屋を玄室げんしつといいます。

入り口の閉塞石へいそくせきは、追加で埋葬するたびに開け締めが可能です。

横穴式石室の各部の名称
横穴式石室の各部の名称

このように、横穴式石室はふたを開ければ家族を追葬できる仕組みになっており、家族墓的性格を有しています。

古墳時代後期になると、お墓が1人の墓から家族の墓になっていくのです。

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