この記事では、港川人・山下町洞人・浜北人などの化石人骨について徹底的に分かりやすく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
化石人骨とは?
化石人骨とは、更新世(旧石器時代)の地層から発見される人類の化石のことです。
沖縄県・港川人
化石人骨のうち最も有名なのは、沖縄県で発見された港川人です。なぜ有名なのかというとほぼ完全な形で発見された数少ない日本の化石人骨だからです。
また港川人骨は、頭蓋骨の特徴から中国南部で発見された柳江人に近いという説もあります。
沖縄県・山下町洞人
同じ沖縄県の化石人骨で最古の化石人骨と考えられているのが山下町洞人(山下人骨)です。8歳程度の女児の人骨だと推定されています。
静岡県・浜北人
また静岡県の浜名湖で見つかった浜北人も、更新世の化石人骨として有名です。20代の女性の人骨だと推定されています。
兵庫県・明石人
化石人骨としては、1931年に直良信夫が兵庫県の明石市の海岸で発見した明石人骨(明石人)も有名ではありますが、戦火のため焼失してしまいます。
旧石器時代の人骨とする説や完新世の人骨とする説もあり、詳細は明らかになっていません。恐らく新人段階の人骨だろうと考えられています。
このように不明点が多いことから大学入試などでは明石人は滅多に出題されません。
※なお明石人を「明石原人」と命名したのは長谷部言人です。
日本の化石人骨の特色
日本国内で発見されている化石人骨はいずれも新人段階です。なお人類の進化の順序は「猿人→原人→旧人→新人」です。
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※「+解答解説」ボタンを押すと「解説」と「答え」を確認することができます。
1,現在までに日本列島で発見された更新世の化石人骨は、静岡県の(①)人、沖縄県でほぼ完全な形で発見された(②)人などいずれも(③)段階のものが多い。[慶応大・改題]
2.( )人は、最も古いと考えられている化石人骨である。[関西学院大]
3.1931年に直良信夫が兵庫県明石市西八木海岸で発見した( )人は、一時は原人とされていたこともあったが、現在では新人説が強く、また完新世の人骨とする意見も有力である。[慶応大・改題]
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