仮定法過去の例文17選|おもしろい例文と詳しい解説で習得!【If、I wish】

仮定法過去の例文17選

仮定法過去を完璧に習得できるよう17種類例文を厳選しました。

それぞれの例文に詳しい解説も付けています。大学入試・TOEIC・英検・英会話の学習にぜひ活用してください。

さて、具体的な例文を確認する前にまずは「仮定法過去」の要点を簡単におさらいするところから始めましょう。

目次

仮定法過去とは

仮定法過去とは「もし鳥のように飛べたらなあ」のように現在の事実に反する空想や妄想を説明する表現です。「過去」という名称が紛らわしいですが、あくまで「現在時制」である点に注意してください。

仮定法過去の構文の基本形は[if+S+過去形,S+助動詞の過去形+動詞の原形]ですが、他にも様々なバリエーションがあります。詳細は具体的な例文を通じて解説します。

文法的に重要度の高い仮定法過去の構文は、この記事内の「例文」だけで9割方カバーしています。

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厳選!仮定法過去の例文17選

ここから、仮定法過去の基本形から紹介し、「I wish+仮定法過去」など、その他の例文も解説していきます。

典型的な仮定法過去の例文

まずは仮定法過去の基本形を確認しましょう。

例文1.仮定法過去の基本①

If I were a bird, I could fly to you.
もし私が鳥ならあなたのところへ飛んで行けるのになあ。

最も基本的な仮定法過去の例文です。if節の動詞が「過去形」で、主節の動詞が「助動詞の過去形+動詞の原形」になっています。「もし私が鳥ならば・・・」と現在の事実に反する妄想や空想を表しています。

通常、「I」が主語のときbe動詞の過去形wasになるはずですが、仮定法では原則としてbe動詞の過去形wereになる点に注意してください。

例文2.仮定法過去の基本②

If I were you, I would see the doctor.
もし私があなたなら医者に診てもらうだろう。

この例文も仮定法過去の一番ベーシックな形ですね。

主節には助動詞の過去形がきますが、仮定法で用いられる助動詞の過去形の種類には、

  • would
  • could
  • might
  • should

の4種類があります。

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I wish+仮定法過去/If only+仮定法過去の例文

I wishやIf onlyを用いて、「~だったら良いなあ」という意味になる仮定法について解説します。

例文3.I wish SV①

I wish I had more money.
もっとお金を持っていたらなあ。

I wish+SVSがVすればなあ」の<V>が動詞の過去形助動詞の過去形の場合も仮定法過去になります。現在の空想や妄想を表します。

この例文の場合は動詞の過去形(had)で「現在の事実に反する内容」を表現しています。動詞は「過去形」ですが、本来の時制は「現在」です。

つまり「もっとお金を持っていたらなあ」という事実に反する妄想をしているわけですから、裏を返せば「今現在お金がない」という内容を表しているわけです。

例文4.I wish SV②

I wish I could date her.
彼女とデートができたらいいのになあ。

I wish+S+助動詞の過去形+動詞の原形のパターンですね。

補足十分に現実的で実現の可能性があることを望むときは、wishではなくhopeを使って「I hope she pass the exam.(彼女が試験に合格することを願っている)」のように表現します。

例文5.If only~!

I wish+SVSがVすればなあ」を強めた表現If only~!で「~しさえすればなあ」という意味になります。I wishIf only~!はセットで覚えるようにしましょう。

If only I could run as fast as you!
あなたと同じくらい早く走れさえすればなあ!

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if it were not forの例文

仮定法の文法問題では、「~がなければ」の表現が頻出です。「~がなければ」を仮定法過去で表す構文にはいくつかの種類がありますが、if it were not for~が最も代表的な構文です。

例文6.「~がなければ」①

If it were not for air and water, we could not live.
もし水と空気がなければ、私達は生きることができない。

倒置の例文

if it were not forからifを取ると倒置が起きてwere it not forと「疑問文の語順」になります。意味は基本的に同じでwere it not forも「~がなければ」を表します。

例文7.「~がなければ」②

Were it not for birds, the world would be filled with insects.
もし鳥がいなければ、世界は昆虫だらけになるだろう。

語句 insect(昆虫)

みちくさ

この例文7のように、仮定法には「そんな世界はあり得ない!」というような、おもしろい内容も多いですよね。

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withoutの例文

if it were not forや、その倒置形であるwere it not forと同様に、withoutも「~がなければ」を表す仮定法の重要表現です。

例文8.「~がなければ」③

Without your help, I would fail.
あなたの助けがなければ失敗するでしょう。

参考but forwithoutと同じで「~がなければ」を表します。

with(~があれば)の例文

if it were not forwithout反意表現withで「~があれば」という意味です。

例文9.「~があれば」

With a little more patience, you would succeed.
もう少し忍耐力があれば、あなたはきっと成功するでしょう。

語句 patience(忍耐力、根気)

「as if+仮定法過去」の例文

as if = as though」は「まるで~かのように」という意味の仮定法の重要表現です。as if[though]には仮定法過去が続く場合と仮定法過去完了が続く場合がありますが、主節の動詞と「同じ時」を表す場合は「仮定法過去」を用います

例文10.as if+仮定法過去

She is crying as if she were a little girl.
彼女はまるで小さな女の子のように泣いている。

主節の動詞(is crying)とas if以下の「小さな女の子だ」は同じ現在のことなので、as ifには仮定法過去が続きます。そのためas if節の動詞はwere過去形になっています。仮定法の世界では「過去形」が「現在形」を表すのでしたね。

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It is time SVの例文

It is time SVで「SがVする時間だ」という意味です。It is time SVは「これからすること」を表すので、常に現在の話題です。そのためIt is time SVには、必ず仮定法過去が続きます

例文11.It is time SV

It is time you began to study English.
もう英語を勉強する時間ですよ。

なお似たような表現にIt is about time SVそろそろSがVする時間だ」やIt is high time SVとっくにSがVする時間だ」があります。

これらの類似表現も具体的な例文で確認しながら覚えていくようにしましょう。

例文12.It is about time SV(そろそろSがVする時間だ)

It is about time we started to think about our future.
そろそろ私達の将来について考えても良い頃だ。

例文13.It is high time SV(とっくにSがVする時間だ)

It is high time you were in bed.
とっくに寝る時間ですよ。

ポイントIt is time SV系の構文では仮定法過去完了は決して使われず、必ず仮定法過去だけが用いられる!

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if節の代用表現に関する例文

if節の代用表現とは、ifを使わずにif(もし~ならば)と同じことを表現する構文です。

if節の代用表現には、

  • 副詞句
  • 不定詞句
  • 主語

の3パターンがあります。

抽象的に説明されてもわかりづらいと思いますので、具体的な例文で上記の3パターンを確認していきましょう。

例文14.副詞句がif節の代わりになるパターン

I would say nothing in your place.
もし私があなたの立場なら何も言わないだろう。

助動詞の過去形は重要な仮定法の目印です。もちろん例外もありますが、ほとんどの仮定法の文では助動詞の過去形が使われます。この例文では副詞句in your placeif節の代わりをし、「もしあなたの立場なら」を表しています。

補足前置詞+名詞=形容詞 or 副詞」です!この例文の場合、<前置詞+名詞>が副詞句になっています!

例文15.不定詞句がif節の代わりになるパターン

To hear him talk, they would think he was an actor.
もし彼がしゃべるのを聞けば、彼らは彼を俳優だと思うだろう。

この例文でも助動詞の過去形(would)仮定法の目印です。そしてTo hear him talkという不定詞句の部分がif節の代わりをし、「もし彼がしゃべるのを聞けば」を表しています。

例文16.「主語」によるif節の代用①

主語単体if節の代用表現になることがあります。

A wise man would not do such a thing.
賢い人ならばそのようなことはしないだろう。

主語A wise manif節の代わりをし、「賢い人ならば」を表しています。主語if節の代わりになる場合、a[an]+名詞の形になることが多いです。ただし例外もたくさんあるので、あくまで主語if節の代用をしているパターンを見分ける参考程度に考えてください。

このパターンは理解しづらいので、念のため、もう1つ例文を確認しておきましょう。

例文17.「主語」によるif節の代用②

An honest man would not tell such a lie.
正直者ならばそんな嘘はつかないだろう。

主語An honest manif節の代わりをして「正直者ならば」を表しています。

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仮定法過去のまとめ

仮定法と普通の英文(直説法)を見分ける最大のコツは、助動詞の過去形に着目することです。

今回ご紹介した「仮定法過去の例文」17個中12個に助動詞の過去形が使われていました。つまりこの記事内だけでも約70%の例文には助動詞の過去形が使われているのです。

特に仮定法の応用問題になればなるほど、助動詞の過去形に注目することが大切になってきます。

もちろん例外もありますが、助動詞の過去形は仮定法を見抜く最大のキーポイントだと考えるようにしてください。

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